2010年11月10日水曜日

10.21

ヨーロッパのバスはたいていが早朝か、深夜につくのがいやなところ。
そろそろ10月も後半に差し掛かってきたのですが、
朝晩とっても寒いですね。

ハンガリーのブダペストを出発して、目指したのは世界中から観光客がおしよせるベネチア。
イタリアの中でも物価がとっても高いので有名なのです。

ベネチア(ベニス)は一つの島で、本土とは大きな橋でつながっています。
その島の中には、八方に水路が張り巡らされていて、その上を走るゴンドラタクシーがこれまた有名です。

まあそれはさておき、僕がついたのは未明のベネチアの島側のバスターミナル。
島側にはこのバスターミナルの先には車が一切走っていない。移動は徒歩か、ゴンドラに乗る。
さしあたりまだあたりはまっくらなのでほとんど見えないし、当然バスも走っていないわけです。

あと、5時間ぐらいは寝たいなと思ったので、暗い中を歩いて近くの公園のベンチを見つけ、バッグや靴を、ワイヤーロックでベンチの足にビレー(確保)し、そこでビヴァーク。(登山用語です)
かばんをベンチにつなぎます。


海が近いからか、風もあるし、なにしろ寒い。
日本で買ったモンベルの寝袋もたじたじでした。
でも、眠たいときは寝れるものです。

「おーい起きなさい グッドモーニン」

アラームをセットするまでもなく、ドイツで野宿したときと同じように朝は警察官に怒られておこされる。
なにか言われてたけど、、イタリア語なので全く聞き取れませんw

寒くて動きたくなかったが、震える手でダイヤルロックをはずしてかばんを背負い
しぶしぶ駅のほうへ向かう。まずは宿にチェックインしよう。

ベネチアのホステルはくそ高い。ドミトリーで30ユーロて!!!
なので予めハンガリーでhostelbookersで検索したところ、ベネチアの島から、
バスで20分のところにある観光の喧騒の外にあるキャンプ場を予約しておきました。

テントはもうポーランドで捨ててきたけれど、
バンガローが12ユーロ。バス代片道1ユーロ。それでも高いか。
この橋を通り
電車もバスも島まで行きます。

えっと確か4番のバスで20分やったかいな。
バスは本土と島を結ぶ橋を走る。きれい。
カメラでとった地図のメモを片手に、キャンプ場を乗り過ごすまいぞと窓の外に目を凝らす。
案の定結構集中しないと見つけられないようなサインだった。

わかりにくかった。

ついてみるとお湯のシャワーもあるし、キッチンもあるし、電源もあったので、アクセス以外は問題がなかった。
wifiは欲しかったが。

静かで落ち着けるバンガロー。
こういうところは複数ならなおさら楽しめる。

チェックインを済ますとすぐに島のほうへと向かう。
ベネチアの滞在は一日だけにする予定だったのでゆっくりしてる時間もない。
駅にいって明日のフィレンツェへの行き方を調べる。

駅前。


ローカルの券売機で普通電車のフィレンツェ行きを探していると、変なおっちゃんが寄ってくる。
なぜかガールフレンドはいるのかという質問を何回も聞いてきた以外は普通の親切なおっちゃんは、聞いてもいないのに、普通電車でのフィレンツェへの行きかたを教えてくれた。

ベネチアから、いったんボローニャまで行き、そこからまた普通電車の切符で向かうと、時間はかかるが一番安くあがると、
別に高いチケットは買わないとこっちからは言っていないのに、ユーロスターを薦めることなくそれだけ教えてくれた。

おそらく、この身なりをみてこいつはユーロスター(新幹線的なやつ)にのらないだろうと思われたのだろう。
どうせレジオナーレ(普通電車)やと。失礼な!!

よってボローニャへの切符を購入。

さて町に繰り出すと、
テレビで見るような定番の観光地が広がっていた。
水路です。
これがゴンドラですな。
見通しが立たない道。
自分がどっちに歩いてるのか全くわかりません。
行き止まりの時は悲しくなります。
見飽きてきたでしょう?


確かに町並みはきれい。
でも人多いなぁ~。まあ一つのテーマパークみたいなもんですね。
しかし、水路のせいかで道がめちゃくちゃ入り組んでいる。
迷路みたい。掲示は多いけれど、それでも十分じゃなかった。

ゴンドラみたいなやつに乗ると楽なのでしょうが、とりあえず広場まで黙って歩きます。
有名なリアルト橋を通過して、大きな中央広場に出ます。

リアルト橋からの景色。
観光客がいなければ海賊が住んでそうな感じ。
きれいです。


視界に大きく地中海が開けたときは感動しました。
僕の世界一周のゴールはトルコおよび中東の予定だから、ここからほぼ一周まわって3月を迎えることになる笑

もしかしたら、今回は中東を飛ばして、アジアでゆっくりする案が浮上していますが。

海は、それが日本の海でも、外国の海でもやっぱり好きやなぁ。
その先をもっと見てみたくなる感覚。
地中海。


しかし観光客だらけで落ち着かない。見たいものがあって立ち止まると、後ろの人の邪魔になるときとか特に。
自分もそのうちの一人なのは間違いないけれど。

広場にはサン・マルコ聖堂があります。
一番の魅力は入場料が無料だということ。外は観光客や音楽やらで騒がしいが、中には厳粛な雰囲気が漂っている。心が少し洗われる。
中には日本人観光客もたくさんいた。

半分工事中です。


観光客が見学した後最後に出る出口に物乞いのおばちゃんが土下座している。
隣人を愛せ。と言わんばかりに。

いいアイデアだと思った僕は無料で見学できたお得感から50セントをあげた。
最近、物乞いには何もあげない!!みたいなポリシーがどうでもよくなってきた。
もちろん全員にあげていたらもう僕も飢え死にするけれど。

旅をしていると、とてもお腹がすく。満腹か空腹かは、そのまま幸福感と直結するってこと。寝床とかは体が元気ならどうでもいいけれど、お腹がすくと心まですさんでくる。

物乞いする人は怠惰だという議論も、どうでもいい。

わかるのは、旅人の僕がそんなポリシーをかかげたところで、それがどうしたということだ。
その場を離れて、街角でピザをほおばっていると、その顔を服で隠して下を向いたおばちゃんが入り組んだ通路に隠れて座るのが見えた。誰にも目につかない場所だ。おばちゃんは地面に落ちていたシケモクにマッチで火をつけて吸っていた。土下座は疲れるんだろう。
なんか人間らしくて、ほっとした。

修理中の壁も絵になるね。

アップダウンにお年よりは大変そうでした。
料理教室に行き始めた彼女にプレゼントしたかったけど高かった。

ベネチアの町は、生活の匂いがあまりしない。
これだけ観光に特化した場所も世界にはそうないだろう。
昔、ここが街として栄えたころの生活を想像するのは確かにおもしろい。
道より水路の方が移動しやすい街って・・・
博物館とか、テーマパークに近い。ゴンドラがジェットコースター。
ここを目的にきたら楽しいんだろうな。
町並み以外には、僕は特に見たいものがなかった。ブラブラして迷いながら、スーパーで買い物をして、帰路についた。

帰り道の夕暮れにうっとりした。

バスから。
橋から。


今日はパスタ!!
一人分を作るのは大変。ロングパスタ500gとボロネーゼのびんづめ、バター。
たまねぎのばら売りがなかったので4玉購入。それににんにく。
これらを僕はこれから先、背中にしょって歩くことになる笑
バスに乗り込んでキャンプ場へ。
自炊は結構楽しい。
ボロネーゼ。
店でくうよりへたしうまい。

そりゃあもう、涙が出そうなくらいうまかった。
あとはゆっくり読書して、眠りについた。明日は早朝の電車に乗り込んで、芸術の街、フィレンツェに向かう!!

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