カイロの中心である、タフリール広場に面したイスマイリヤホテルに一泊。
一泊30エジプトポンド(450円)のドミトリー。 なかなか快適でした。 |
前日深夜に宿で友達になった人たちに、
バフレイヤオアシスのツアーに参加できることになった。
というか、当日に押しかけて無理に参加させてもらった。
宿には日本人が多く、しかもかなり盛り上がった。
このツアーは日本が多くとまる宿で申し込んだらしく、
参加者は日本人が多かった。
このツアーが3500円と激安なのは、
村のツアー会社に丸投げするため、宿側は責任を持てないということでした。
メンバー紹介
さのっち(30) 頼れる兄貴です。 横浜でひな人形を売っています。 何かにつけ、やさしいです。 自動車整備士であり、車のことはやたら詳しい。 そして、何より毛深いです。 |
しゅうじ(22) インドからエジプトに渡ってきた同い年。 トリマー志望の東大。理系。 いろんな意味で、面白いやつ。 旅をとても楽しんでる。 |
フジイ(22) 京都から来たアフガニスタン人。 なんかとても癒されるキャラ。佐野さんとずっと一緒に旅してる。 エジプトで購入したRayBanのキャップ(50円)を愛用。 |
久保(23) しゅうじの連れ。東大。 まじめで勉強熱心。 ダハブには来ていない。 将来、日本の創薬界を引っ張る。 のだが、最終日腹痛のためトイレに向かったのが 最後の別れだった。 |
とても面白いやつらに出会えた。
この5人で、朝8時のバスに5時間揺られ、
バフレイヤオアシスに到着。
砂漠の中に急に現れるのがオアシスで、
ここに村が存在する。
緑がないと人は生きていけないのだ。
そこからバスに乗り換え、
他のツアー客と、TOYOTAのランドクルーザーに乗り換える。
日本人カップル、南アフリカ人、トルコ人、カナダ人も一緒になった。
日本人が集まったのでみんなで集合写真。 きんちゃんに渡されたブブゼラもって行った。 |
ランクルに乗り換えて悪路を行く。 |
途中で立ち寄った食堂にいたファラオ像。 こまった顔がたまりません。 ちなみに彼がまとうかぶり物は、 ファラオニック ヘッドギアというらしい。 |
砂漠に突如現れるオアシス。 |
僕たちを乗せたランクル。 途中、エンジンがかからなくなって ひやりとした。 |
ここから、オフロードを交えたりしながら、
黒砂漠を抜け、クリスタルマウンテン(水晶みたいなのでできた山)
そして白砂漠へと抜けていく。
30分も走れば、
そこは、砂漠の上に、黒い石が敷き詰められるようになっている
黒砂漠の中。
オンロード、オフロードを交えながらランクルは走っていく。
日本製の車といえど、激しい揺れと、
おそらくは45℃はあったんじゃないかという灼熱の気温の中だ。
けれど、そんなことは気にならないほど、
初めて見る砂漠は壮観だった。
車内のみんな、目を丸くして興奮していた。
もちろん僕も。
黒砂漠。 本当に黒かった。 写真のとおり、見渡す限りに広がる。 |
写真で見えるより、奥行きがものすごい。 こういう景色が360度広がる景色に 何度も感動して声をあげた。 |
こんなオフロードも、100km/h位で走る エジプト人ドライバーの技術はすごい。 |
途中で寄った鉱泉。 この後、自分が後ろの白人たちより白いというパラドックスに 小一時間悩んでしまった。 |
車窓から見る太陽。 いかにもあつそうでしょ |
右のほうに見えるのは月。 |
本当は、白砂漠に着いて夕日を見るはずだったが、
途中のトラブルなどで、
道中に夕日を拝むことに、
果てしなく続く地平線に、真円の太陽が沈む。
アフリカの夕日は、大きくて、なんかシンプルだった。
7時間前に、日本の空から消えたのと同じ太陽。
今、アフリカの大地に沈んでいく。
太陽を失った砂漠は忘れたように熱を失っていく。
この数時間後、また日本を照らすのかと、
あたりまえのことを考える。
こんなことに感動できるのは、あまりにもここが広く、すべてを飲み込む景色だったからかな。
日本で、自分の世界が狭く限定されていくのがいやだったのが、
旅に出た理由なのかもしれない。
円と直線が交わるだけの日の入り。 |
太陽はでかい。 |
日が暮れることは、その日の断食の終わりを意味する。
イスラム教が多いエジプトは
だいたい、皆断食している。
エジプト人のラマダンの終わりの 食事に付き合う。 彼らは日中一切飲食しないので 日が沈んだ瞬間、仕事中でも 軽いうたげを始める。 |
砂漠にベドウィン式テント(ただの風除け)を張る。 あたりは、すっかり暗い。 |
晩御飯。メニューは 鳥の炭火焼(たぶんハト)とスープライス。 むちゃうまかった。 |
食べ物を狙うフェネック。 キツネです。 |
僕が砂漠で泊まりたいのは理由があった。
星空が好きだから。
砂漠には一切の明かりがなく、
また空気もすんでいる。
確かに星の数は圧倒的なのだけれど、
月が明るすぎて、地面に人の影ができてしまうくらいで、
期待していたほどの星が見えなかった。
少しがっかりしながら、仲間と談笑していると、
砂漠の岩の上で横になったまま眠ってしまった。
砂が冷えてくると、夜は寒い。
夜中の三時に勝手に目が覚めた。
するとどうだろう!
夕方には、高く上っていた月が
沈み、、そこには
見たこともない星空が。。。(写真では伝えられません。)
スーダンで見たものとはまた違う、
空が高くちりばめたような星たち。
そして、あたりは全くの無音状態。
まるで時間がとまった宇宙にでも浮かんでいるみたいだった。
鳥肌が立っていたのは、
寒かったからか、感動していたのかわからなかった。
すげええ!!
地球は広い。
宇宙はもっと広い。
月並みな感想だけれど、本当に人間はちっぽけだ。
ちっぽけすぎる。
たとえば、日本にいるとき死ぬほど悩んでいたとしても、
くだらないことに思える。
そんな感想はベタ過ぎて書きたくはないが、
それでもそう思う。
自分の世界が小さいから旅に出た、ということに対し、
やっぱりこの地球は、
必要十分の答えを返してくれた。
やっぱり世界は広い。
途方もなく広い。
そして、人間が途方もなく小さかった。
僕にとって、この旅はいつか終わるし、
こんな感情もいつか消えてしまうかもしれない。
同じように、テストがどうとか、自分のコンプレックスがどうだとか、
くだらないことに日々悩まされる。
たぶん仕事にしたって、一つ一つはささいなことばかりだ。
でも
億分の一のくだらないことを、繰り返して楽しみを見出せるのが人間。
そこに機微を見出して、大事に心にとっておけるのが人。
地球が1億だとしたら、1億分の1の規模のことに
全か無かのごとくこだわって生きていく人生が
いちばん素敵で、人間にできる特権の生き方だと、そのとき感じた。
くだらないことにこだわりまくって死んでいけるような生活がしたい。
星のまたたきさえ聞こえてきそうな砂の上で、
数え切れない星を見上げながら、
遥か10万光年の距離を望んでいた僕の頭をこんなことがめぐっていた。
やがて1億を想う1億分の1の思考は
やはり音もなく、どこかへ飛びたち、
再び夢へと置き換わっていった。
2 件のコメント:
俺を砂漠に連れてって、、、
砂漠の写真の奥行きやばいぃぃ!これからも更新楽しみにしてま!
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